腸は消化器官としての役割だけでなく、全身の健康のためにも重要な臓器です。弱っていると、便秘や下痢、冷え性や頭痛などの原因になることも。そこで、腸の働きを活発にするポイントや手軽にできるマッサージをたっぷりとご紹介します!
「腸活」とは腸内環境を整えることです。腸は病気を防ぐ免疫細胞や幸せな気分になるセロトニンも作っていることから「第二の脳」とも呼ばれています。美肌やダイエット、冷え性対策に繋がるなど腸活をすることでうれしいメリットがたくさんあります。
朝食をとらない、トレイを我慢する、夜更かしをするといったことも腸の不調が起こる原因になります。腸に優しい生活習慣を心掛けましょう。
私たちが摂取した食べ物は、口から食道を通って胃にたまり、どろどろの状態となって小腸と大腸へと送られます。
健康な大腸は、腸が伸び縮みをくり返しながら排出物を先へ先へと送る運動の「ぜん動運動」を行いますが、何らかの原因でぜん動運動が低下したり過剰になったりすると、便秘と下痢を招いてしまいます。
「大腸がん」は早期段階では自覚症状がほとんどありませんが、進行すると血便が出たり、下痢や便秘を繰り返したりなどの症状があります。厚生労働省の「令和元年人口動態統計の概況」によると、大腸がんの死亡率は女性では第1位、男性では第3位です。
便をしっかりと出すなら腸内細菌の善玉菌のエサになる食物繊維の摂取が大切です。消化・吸収されずに大腸まで届いて便のカサを増やします。
水に溶ける「水溶性」と、水に溶けない「不溶性」の2種類あり、それぞれ特徴があるのです。
発酵食品は腸内の悪玉菌を減らし、善玉菌を優勢にする効果が期待できます。便秘解消や免疫力UPも。食材は味噌、ヨーグルト、甘酒、チーズ、生ハム、納豆、漬物、麹、酒粕(さけかす)などです。
ミネラルウォーターに含まれるマグネシウムやカリウムの働きによって、腸内環境を整えやすくなります。目安は1日1.5L。一度に大量の水を飲むとすぐ尿として排泄されてしまうため、こまめに水分補給を行うようにしましょう。
朝は排泄をするためにも、おかゆやフルーツ、甘酒など消化にいいものを摂りましょう。昼は好きなものを、夜は腸が最も活発に動く時間帯のため、腸内環境を整える発酵食品を摂るのがおすすめです。
<材料>2人分
・豚こま切れ肉 50g ・かぶ 2個 ・にんじん 1/4本
・里芋 4個 ・ブロッコリー 適量 ・ホタテ 2個
・だし汁 200cc ・牛乳100cc ・味噌 25g ・米粉 大1
<作り方>
①かぶ、にんじんを切る。里芋は切って水にさらしておく。
②鍋にカツオのだし汁、①を入れて煮込む。柔らかくなってからホタテを入れる。
③牛乳で味噌と米粉を一緒に溶かしたものを②に入れる。とろみがでたらできあがり。
<材料>1人分
・甘酒 100ml
・牛乳または豆乳 100ml
・ココア(無糖) お好みの量
<作り方>
①牛乳または豆乳をレンジで温める。600wで1分程度。
②ココアを①に入れて混ぜる。
③温めた甘酒を入れて混ぜる。
便が滞りがちなのが腸の4つの曲がり角です。左右の肋骨の下(①②)と左右の腰骨の上(③④)を意識してマッサージを行いましょう。
まず、右手で肋骨の下①、左手で腰骨の上④を掴みます。ギュッと力を入れたり、抜いたりしてもみほぐしましょう。
次に、左手で肋骨の下②、右手で腰骨の上③を掴み、同じようにほぐします。
おへその左右と上下、指2本分あけた位置に便秘と下痢に効くツボがあります。3本の指をあてて、左右、上下をそれぞれ同時にグッと力を入れて2回ずつ心地よさを感じる程度に刺激しましょう。翌朝の胃もたれ防止にもなります。寝た姿勢や座った状態でもOK。
ゆっくり時計回りに、両手のそれぞれの3本指で6箇所を押してこすります。心地よい気持ちよさを感じる強さで、1箇所につき左右10回擦ります。寝ながらしても大丈夫です。
今回、取材協力をしていただい美腸アドバイザーの堀彩美さんは、腸の基礎知識について学べるセミナーを鹿児島市、指宿市、さつま町の3箇所で開催中。便秘や下痢、むくみ、肌荒れ、アレルギー、なんとなく続く不調などで悩んでいる方にぴったりの内容です。
私自身、鼻炎や頭痛、花粉症などに悩んでいましたが、講座で食生活の見直しやセルフ腸もみを学んだことで、体調がよくなっていきました。この経験から腸の大切さについて伝えていきたいと思うようになり、今に至ります。一人でも多くの方が美腸をきっかけに体質改善されれば嬉しいです。
FERNAaya美腸kagoshima の代表。美腸アドバイザー®、美腸エステ®認定セラピスト、食品添加物エキスパート。美腸に出会い、アレルギーや花粉症、頭痛などが改善。排便も以前よりスムーズに。その経験を多くの人に伝えるため、鹿児島市、指宿市、さつま町の3箇所を中心に腸の入門講座、女性限定で腸もみを開催中。